こんにちはぷりかです。
九州各地を公共機関で旅するブログを書きはじめて、だいたい3年と8ヶ月が経ちました。
今思えば、書きはじめた頃は九州のサウナ情報があまりなかったこともあり、それなりに意義を見出して書いていたと思います。
ですが情報が増えてくるとブログという媒体は一番最初に役目を終えていくもので、最近は自分用の懐古ログとしての日記感覚で書いています。
そんな意識低い系の旅ブログですが、今回は僕にとってひとつの節目を迎える事ができました。
ようやくというかまだというべきか、7月に出かけた熊本玉名旅で九州にサウナがある浴場のうち、およそ半分にあたる施設様を歩いて訪問することができました。
足かけ44ヶ月の長い旅。マラソンで例えれば折り返し地点を過ぎたあたりです。
誰かに求められて始めたわけでもないですけど長い時間をかけて巡ってきたので、ここらで自分のサウナ旅を振り返る自己満足的な記事を書いておきたいと思います。
○九州サウナ旅をはじめた動機
元々は「サ旅のすゝめ」でも書いたように、九州にも公共機関で行けるサウナが沢山ある!ということを証明したくてサウナ旅をはじめました。
▼過去記事:サ旅のすゝめ
そのきっかけはTwitter上でサウナ好きの方々が発信するサウナ愛に触れたことがはじまりです。
僕がTwitterでサウナ情報を追いかけ始めた頃は、九州でサウナについて情報発信している人は片手で数える程度しかいなかったと思います。
しかし東日本では先駆者の方々が沢山おられたこともあり、幸いにもサウナの投稿に触れる機会には恵まれていました。
必然的に接するサウナ情報は関東のサウナが中心です。
ほとんど分からないし、訪問できないところばかりだったんですけど、当時の関東のサウナ好きの方々がとにかく楽しそうに見えたんですよね。
発見して発信して語り合う。素敵なサウナを見つけたら皆で喜ぶ。
その様子が本当に楽しそうで羨ましくもありました。
まだサウナの番組や雑誌なんかもほとんどなくて、情報が簡単には手に入らなかった時代です。
新しいサウナを発見する楽しさや共有する面白さ、ワクワクしながら語らいあう喜び。
ざっくり言えば、いい歳したおっさん、おねえさん達が子供のようにキラキラ輝いてみえました。
そんな折にサウナ特化型のポータルサイト「サウナイキタイ」と「サウナタイム」が登場します。
サウナという当時はニッチな趣味で繋がる情報コミュニティ。食いつくには充分すぎる内容でした。
が。待てども九州サウナの情報は一向に増えません。僕がはじめた時点では10施設くらいしか登録されている九州サウナはなかったと思います。
語ろうにも情報がなければ語れない。そもそも九州には語る相手もほとんどいなければ、僕自身の行ったことがあるサウナも福岡都市部に偏っていました。
少なくても僕が知る限りの九州コミュニティ内では、わざわざ他県にまで行ってサウナを巡るというサ旅行動を取っていた人はいなかったと思います。
今でこそ九州はサ旅の候補地に挙げられようになりましたが、当時は"東高西低"の風潮が根強くて、本州から九州までサ旅にきて新たな施設を発掘するような奇特な人はわずかでした。
しかし同時に気づいたことがあるんです。
それは、関東の方々が楽しんでこられた施設発掘の楽しさが九州では未消化のまま残っているということ。
これはラッキーなんじゃないだろうか。
でも僕は車が運転できないし、いろいろな施設に行くのは無理だろうな...。いや、地図を見たら案外行けそうな気もするぞ。
よし、行けそうなところから少しづつ行ってみよう。とりあえず100施設訪問することを目指してみよう。
そう考えて始めた行動が僕のサウナ旅のきっかけです。
○サウナを旅して知るサウナ
旅ブログを書き始めてから最初に訪問した県外施設は熊本天草のペルラの湯舟でした。
▼ペルラの湯舟(熊本県天草)
行けるところから行こうと考えてなぜこんな辺境の地からスタートしたのかは思い出せません笑。
でも「行ってみたい」と強く思ったことだけは覚えてます。
この「行ってみたい」という気持ちがサウナ旅の原動力になると思うんです。
別にサウナじゃなくて、喫茶店とかその土地の風習とか。動機はなんでもいいんです。
行きたいというポジティブな欲と行動力さえあればサウナ旅は成立します。
今、全国各地を巡るサウナ人口は格段に増えてきました。
九州でもその人口は確実に増えていて、いつのまにか○○に行ってみたい!という声も多く見かけるようになりました。
サウナに入る行為には必要な技量もなければ、経験もいりません。
そこにあるのは身体を温めて、ほてりを冷やす単純な行動だけです。
サウナの気持ち良さを分かり始めた頃は色々な施設に行きたくなることも自然なことだと思います。
色々なサウナを巡って自分の好みを知って、近所にも目を向けるようになって、そこから愛着を感じながら常連になっていく。
サ旅は新しい発見を覚える射幸感が楽しい旅でもありますが、同時に自分を知る旅でもあり、近くにあるサウナの良さに気づく旅でもあるんです。
全国各地に沢山のサウナを知っている人達がいるかと思いますが、その人達もワクワク感を胸に巡った過去があるからこそ沢山のサウナを知っているんだと思います。
同じように色々なサウナを知って、どこかのサウナで常連になっていく。
そんな素敵な輪廻がこれからも絶えず生まれてくれたら、それは素晴らしいことですよね。
○それぞれのサウナとの出会い
まだ半分しか知らない状態ではありますが、印象に強く残ったサウナをいくつか記しておきたいと思います。
サウナの特徴のひとつに施設ごとの「陰と陽」の部分があると思うんですよね。
同じサウナでも並べて考えることはできない。陰の良さもあれば陽の良さもそれぞれにあります。
陰のサウナは古き良き懐かしさを残しつつ、気づいたら令和時代を迎えているイメージ。
陽のサウナは令和時代と並走しながら時流に合わせたアップデートをほどこしているイメージ。後は単純に外気浴で日光浴が明るいところ。
陰のサウナで好きだなと思ったサウナは大分県豊後森のビジネスホテル山田です。
サウナ専用の小浴場があって、そこに漂う音はサウナ室の小さなTV音だけ。静まり返る空間と熱の音がとても素敵なサウナでした。

今は無くなりましたが、福岡小倉の鍛冶町サウナも好きな陰サウナでした。
現在はサウナTOTONOIに変わっていますが、旧来の陰の良さを残しつつ、スパイス程度に陽の要素を加えているそうなので改めて訪問するのが楽しみな施設です。
陽のサウナで好きな施設は宮崎小林のすきむらんどかじかの湯。大自然の外気浴とログ小屋のロウリュウサウナ、露天の冷鉱泉はよだれものの気持ち良さです。

欠かさずアップデートをほどこしてくれている施設がウェルビー福岡。
昔の面影はロッカールームぐらいにしか残っていませんが、ガツンとした温冷差が欲しいときには、真先にウェルビー福岡が思い浮かびます。

水質に感動したサウナは宮崎高原の湯之元温泉です。
炭酸冷鉱泉の物珍しさはやはり強い。かけ流し湧水とのコンボ水は最高に贅沢な水風呂でした。

水といえば外せない施設が長崎佐世保のサウナサン。
井水>水道水の固定観念を壊してくれたのはここの水風呂でした。極めればどんな水でも最高なものに昇華できる。僕のサウナレベルを上げてくれた名施設です。
最後にもっとも衝撃を受けたサウナをひとつ。
僕にとって、数々の衝撃と新らしいサウナを教えてくれた施設は熊本の湯らっくすです。
代名詞のMADMAXや日本一深い水風呂はもちろん、はじめてセルフロウリュやアウフグースを体験した施設も湯らっくすでした。
改装直後は「水風呂にかかる虹」が見たくて訪問した人も多かったんじゃないかと思います。
福岡でも熱波サービスを行っている店はありましたが、あくまでそれはアウフグースではなく日本式ストレッチ熱波です。
タオルをくるくる回して熱を拡散するアウフグースには「こんなロウリュサービスがあるのか!」と衝撃を受けました。
セルフロウリュやアウフグースを導入している施設は九州にも増えてきました。
ですがその火を九州サウナに灯してくれたのは間違いなく湯らっくすです。
○サ旅でよく聞かれる質問
この機会によく聞かれる質問にもひとつ答えておきます。
これ、1番聞かれる質問は「1日に何施設も入って疲れないの?」です。
僕はサウナ旅をしている期間が長いだけで、多くても1日4施設までしか入ったことがありません。大抵は1日2〜3施設になることが多いです。
これは意識して減らしているわけじゃなくて、僕の場合は公共機関で移動しているので単純に移動時間が長いだけです。
たまに一日に沢山入ると疲れそうって書き込みを目にしますが、僕の場合は移動している時間が一番疲れてます。
なんならヘトヘトになってるし、夏場は汗だく、冬場は凍えながら移動しています。
なのでサウナ施設に辿り着いた時の第一感情は「助かった」です。基本的に到着してサウナに入った後は、また歩くことが億劫になるのでそこそこの時間滞在していると思います。
そんだけ疲れるのに公共機関で巡るなんて馬鹿じゃないの?って思う人もいるかと思います。
だって仕方ないじゃん!免停者だから運転できないんだもん!(効いてる)
そして僕はコミュニティを欲しがってたくせにコミュニケーション能力が恐ろしく低いです。
だからこそひとり旅が一番落ち着くし、なんなら乗り物酔いしやすいから他人の車に乗ると緊張であっという間に悪酔いします。
ここまで書くと社会不適合者かな?という気がしないでもないですが、まぁそういうことです。(むりやり結論)
話を本筋に戻すと僕の場合は移動中が一番疲れているので、サウナは文字通り回復の泉になっています。
もしかすると長時間歩くという行動が、1日複数のサウナに入っても疲れないポイントになっているのかもしれませんね。
○公共機関でいくサウナは癖になる
ヘトヘトになってから入るサウナは癖になる気持ちよさがあるんですよ。
この快楽を知ってしまったら、長い徒歩距離でも「大変そうだな」という思考よりも「さぞかし気持ちいいんだろうな」という感情が芽生えてきます。
こうなってしまったらサウナを知らなかったあの頃にはもう戻れません。(合掌)
歩いてサウナ、登山でサウナ、自然道サウナ、辺境サウナ。
疲労よりも快楽を求める脳内ドーパミンに支配されながら、だんだん行動範囲が広がっていきます。
結果、100施設訪問を目指していた当初の僕は遠い昔の僕になり、九州半数を公共機関で巡れた今の僕になりました。
サウナが健康にいいのかは分かりませんが、少なくても僕はサウナに行くために歩いていることで健康を手にいれてるような気がします。
○レッツトライ歩いて旅サウナ!
なんだか纏まりがない記事になりましたが、病みつきになる良さがあるので皆も歩いてサウナに行ってみればいいんじゃないかなと思ってます。
あとは電車とかバスとか。
地方で乗る公共機関ってそれだけで楽しいものです。
地方バスなんかはグーグルマップには反映していない路線ばかりですし、地方鉄道も時刻表がとち狂ってる路線がいっぱいあります。
それらを調べてにらめっこしている時間も楽しいし、組んだ予定通りに行動できた時の達成感は嬉しいものです。
たまに予定外の事態に陥ることもありますが。
ハプニングに身を委ねて行動するのも旅の醍醐味だと思ってます。
これからも僕の行動範囲は快楽を求めて広がって行くことでしょう。
いつか九州で行けるサウナを完全訪問する時が来るのかもしれません。
でもそれはまだ先のお話しです。
ブログは飽きたら辞めちゃうかもしれないけど、サ旅を辞めるつもりはありません。
これからもマイペースにゆっくりじっくり楽しみながら、ひとつひとつの良さを噛み締めて、九州サウナ旅を続けていきたいと思います。
一緒に公共機関で旅したいって人や現地でちょっとだけ混ざりたいって人がいたら気軽に声かけてくださいね。
コミュ能力低いですけど、不肖、私ぷりかが道中エスコート致します。
歩いてね。
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